夜勤前の時間、つまり「入り」の日、皆さんはどう過ごしていますか? 体調を整えたいけれど、家事や育児に追われて慌ただしく過ぎてしまう…という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、現役病棟ナースの私が実践している「夜勤前の過ごし方」と「ちょっとした工夫」をご紹介します。
緊張する夜勤に備えて、身体と心が少しでも安らげるヒントになれば嬉しいです。
夜勤前に意識したい3つのポイント
① 身体を休ませる
とにかく体力勝負の夜勤は、出勤前に少しでも体力を温存しておくことが何より大切。
特に子育て中で朝から活動している日は、意識的に「体を横にする時間」をつくることをおすすめします。
たとえ眠れなくても、横になるだけで筋肉の緊張は緩み、回復に繋がります。
② 精神を平穏に保つ
夜勤は、緊急入院や急変など、何が起こるか分からない時間帯。余裕がなくなりイライラすることも多々あるので、夜勤に入る前だけでも穏やかな気持でいたい。
だから、出勤前に「心を整える」時間を意識的に取るようにしています。
「心を整える」方法は人それぞれ。色々試して、自分に合った方法を探してみましょう。
③ ルーティンを決めておく
夜勤前はやることが多くバタバタしていて、気づいたらもう家を出る時間…そんな経験ありませんか?
私は、夜勤入りの日のタイムスケジュール・ルーティンを決めています。
この「決まった流れ」があると、時間の使い方に迷わず、決められた通りに淡々とタスクをこなしていく感覚で、身体も心もスムーズに夜勤モードになります。
私が実践している夜勤前の工夫3つ
①簡単ストレッチやヨガのポーズで体をほぐす
筋膜リリース用のローラーやボールを使って、肩まわりや背中、腰をほぐします。
10分間、仰向けでゆっくり深呼吸しながらストレッチするだけでも、身体が軽くなり、夜勤中の疲れがマシになります。
②好きなお茶で「リラックス」時間をつくる
お気に入りのマグに大好きな紅茶を淹れて、30分〜1時間程度、YouTubeやNetflixを観たり、音楽を聴いたり、「面倒くさいこと、嫌なこと」を絶対しない「好きなことだけをする時間」をつくります。
短い時間でも、このリラックスタイムがあると気持ちが落ち着いて前向きに。
③ 夜勤に備えた脳内シュミュレーション
夜勤で起こり得る状況を頭の中でシミュレーションします。
たとえば、患者さんの急変が起こった場合にどのように動くか、エマージェンシーコールの手順や対応を脳内で復習。 また、昨日の勤務で病棟の状況がある程度把握できている場合は、今いる患者さんの病態や術後管理の注意点などを確認したり、必要な情報を調べておきます。
こうして頭の中で準備しておくと、いざという時にも対応できるという自信がついて、安定した気持ちで業務に就くことができます。
夜勤前のリアルスケジュール
私の実際の夜勤前タイムスケジュールです。
時には、夜勤前に友人とランチすることもありますが、基本はほぼこのスケジュールです。

夜勤に愛用しているリラックスグッズ紹介
夜勤前や夜勤中、心と体のリセットのために、私が愛用しているリラックスグッズを紹介します。
- 蒸気アイマスク:仮眠中に使用。長時間勤務、パソコンでの記録、ルート挿入など集中力が必要な処置で酷使した目の疲れが癒されます。
- アロマキャンドル:出勤前のリラックスタイムや夜勤明けのバスタイムに好みの香りを選んで焚いています。
- ネイルオイル&ハンドクリーム:シトラス系からフローラル系まで違う香りのものをたくさん揃えて、その時の気分に合わせて使います。仕事中は、香りの広がらないネイルオイルを時々使って心穏やかに。
まとめ:夜勤前の過ごし方を整えると、キツい夜勤も乗り切れる
夜勤は、夜通し起きているだけでも大変なのに、体力気力も限界まで使う業務。だからこそ、「夜勤前の準備」は自分をいたわる大切な時間です。自分の心身をコントールできるようになると、厳しい夜勤もなんとか乗り越えられる!
自分自身の整え方は人それぞれ千差万別。試行錯誤しながら、少しずつ自分に心地よいルーティンを見つけてみてくださいね。
夜勤に向かうあなたが、少しでも心穏やかにスタートできますように。