看護師を目指すシングルマザーにとって、公立の看護専門学校は学費が安く、最短3年で資格を取得できる理想的な選択肢です。
しかし、看護学校に入学するためには、入試対策だけでなく子育てや生活の準備も並行して行う必要があります。本記事では、半年から1年計画で公立の看護専門学校合格を目指すための具体的なステップをお伝えします。
1. 目標設定と情報収集
まず何よりも大切なのは、「看護師になる」という目標の再確認。中途半端な気持ちで受かるほど簡単な試験ではないですし、甘い気持ちのまま3年間通えるほど看護学生は楽ではありません。
具体的な準備の前にもう一度「自分の本気度」を確認してみましょう。
「絶対に看護師になる!」という目標が明確になったら、あとは行動するのみです。
やるべきこと
- 学校の選定: 通える範囲の公立看護専門学校をリストアップし、学費・カリキュラム・試験科目を調べる。「社会人枠入試」の有無は必ず調べましょう。
- オープンキャンパスや説明会に参加: 実際に足を運び、通学時間や経路に無理がないか確認する。在校生や教員の雰囲気を知る。
- 募集要項の確認: 入試の試験科目、募集人数、倍率を確認する。出願期間や入試日はカレンダーアプリや手帳に記載しておく。
- 試験難易度の把握: 過去問や合格者の体験談を調べる。過去問は学校の公式HPに載っていたり、説明会でもらえます。
2. 学習計画と入試対策
公立の看護専門学校は学費が安いこともあり、私立と比べて倍率は高めです。中でも社会人入試は、小論文と面接のみで受験できることから、一般入試よりも倍率は高い傾向です。
ですから社会人入試のみに絞らず、一般入試でも受験する可能性を考慮して学科試験の準備も並行しましょう。
ただ、社会人枠入試の日程は一般入試よりも2ヶ月程度早いので、社会人入試が不合格だった場合に、そこから猛烈に学科試験対策をして合格する受験生もいます。私の同級生にもいましたが、ある程度の基礎学力に自信があるならともかく、やはり前もって準備することを強くおすすめします。
試験科目の対策
- 小論文:志望校で過去に出題されたテーマと文字数、時間制限を確認する。ネットや参考書で小論文の書き方について確認し、実際に自身で何度も書いてみる。例えば「私が目指す看護師像」というテーマで、志望動機や自身の体験談を織り交ぜながら、90分で1200文字程度書く。難解なテーマで対策する必要はなく、基本的な文章の書き方と誤字脱字に注意し、「書くこと」に慣れること。
- 一般常識:受験科目になくても、小論文や面接対策として過去1年程度の医療系のニュースを確認しておく。
- 国語・数学:学校によって試験科目が異なるため、まずは志望校の試験科目を確認。難易度は高くないものの、勉強から遠ざかった社会人にとって特に数学は学び直しが必要。私は「数Ⅰ」の基礎的な参考書と問題集で勉強しました。
- 面接対策:「志望動機」や「目指す看護師像」など問われやすい質問に対する回答を準備する。シングルマザーの場合、子育てとの両立やサポート体制について聞かれることもあります。また、面接官から「質問はありますか?」と尋ねられた場合に備えて、私からの質問もいくつか用意しておきました。録音や動画撮影するのも効果的です。
- 通信教育・予備校活用:独学が難しい場合は、看護専門学校向けの通信講座や予備校を利用するのも一つの方法です。しかし、子どもが小さい場合は通学する時間のやりくりも難しいですし、通信講座の費用もかかります。私のクラスメイトで予備校に通っていたという友人は1人しか聞いたことがありません。
3. 子育て・生活の準備
シングルマザーが学校に通うためには、子どもの預け先や生活のサポート体制を整えておくことが不可欠です。受験が終わってから慌てないように早めに準備しましょう。
子どもの預け先を確保
- 保育園・学童保育: 申し込み時期を確認し、必要なら早めに手続きを進める。学校での授業が中心の1.2年生は7〜18時の通常預け時間内で大丈夫です。ただし、実習が始まる3年生は注意が必要。朝7:30に実習先の病院集合、といったケースもあります。自宅から実習先が遠いと、朝6時に家を出ないと間に合わない場合もあり、保育園が開くまでの間、誰かに子どもを預かってもらう必要があります。
- 親族・友人: 発熱などの緊急時に子どもを預かってもらえる人や、病児保育施設など、候補を数か所確保しておく。看護学校は、子どもが病気でも考慮してくれません。出席率が低いと単位を取得できないので、よくある子どもの発熱程度なら、預け先を確保して学校に行かざるを得ません。
- サービスの活用: 行政のファミリーサポートやベビーシッターを利用する。どのサービスも事前に登録が必要なので、ゆとりを持って準備しましょう。私はファミリーサポートを利用していました。自宅が近い方を探してもらえるので、とても助かりました。
家計の見直しと資金計画
- 学費と生活費の試算: 3年間の学費・生活費を試算し、どれくらい現金が必要か把握する。
- 奨学金・助成金の申請などの資金準備: シングルマザーが看護学校に通う場合、使える制度はたくさんあります。こちらに、まとめた記事があるので参考にしてください。→記事を読む
- 貯金と節約: 入学後は授業や課題に追われてアルバイトをする時間はありません。今のうちに働く時間を増やして少しでも貯金を増やすと同時に、支出を見直して節約する習慣をつけましょう。
まとめ:勉強・子ども・お金を計画的に準備しよう
シングルマザーが公立の看護専門学校を目指すには、入試対策だけでなく、生活面の準備も同時に進めることが大切です。
私は、5月頃に「看護師になろう!」と決めて、そこから情報収集、入試対策、資金計画を始めました。
育児や家事の負担がない現役生と違って、受験勉強に専念できないシングルマザー。しかも、今現在は何かしらの仕事をしている方がほとんどですよね。仕事・家事・育児の合間に勉強時間を捻出するのは本当に至難の業。
それでも「看護師になる」という強い想いがあれば、乗り越えられます。近くで応援しサポートしてくれる人がいます。だから絶対にあきらめないで。合格への道は必ず開けます。
このステップを参考に、着実に看護師への第一歩を踏み出しましょう!