看護の仕事に興味を持ったとき、まず迷うのが「どの資格を目指すべきか」という点です。看護の仕事には大きく分けて「正看護師」「准看護師」「看護助手」の3つの職種がありますが、それぞれの役割や将来性には大きな違いがあります。
特にシングルマザーや社会人が看護の道に進む場合、どの資格が最適なのかをしっかりと考える必要があります。本記事では、それぞれの違いやメリット・デメリットを解説し、最終的にシングルマザーが目指すべきは「正看護師」である理由を詳しく説明します。
1. 正看護師・准看護師・看護助手の違い
正看護師とは
- 厚生労働大臣が発行する国家資格を取得した看護の専門職
- 医師の診察や治療の補助、患者の療養上の世話を行う専門職
- 自らの判断で看護業務を行うことができ、准看護師や看護助手に指示を出すことができる
- 高度な医療処置が可能
- 看護大学(4年)、看護専門学校(3年)、高等学校専攻科(5年)のいずれかを卒業後、国家試験に合格する必要あり
准看護師とは
- 各都道府県知事が認定する資格(国家資格ではない)
- 准看護学校(2年)を卒業後、准看護師試験に合格する必要がある
- 医師や正看護師の指示のもとで業務を行う
- 業務範囲が正看護師よりも制限される
- 進学すれば、正看護師へのステップアップも可能
看護助手とは
- 無資格でも働ける看護補助職
- 看護師のサポート業務が中心
- 医療行為はできない
- 資格取得の必要はないが、「ホームヘルパー」など介護系の資格を持っていると有利
2. それぞれのメリット・デメリット
正看護師のメリット・デメリット
⭕️メリット:
- 国家資格なので全国どこでも働ける
- 高収入で安定した雇用
- キャリアアップの幅が広い(看護管理職・専門看護師・認定看護師など)
- 准看護師よりも業務の自由度が高い
- 病院やクリニックだけでなく、訪問看護や介護施設、一般企業でも活躍できる
❌ デメリット:
- 資格取得までに時間と学費がかかる
- (准看護師に比べて)国家試験の難易度が高い
- 業務負担が大きく、身体的精神的なストレスがかかる
准看護師のメリット・デメリット
⭕️メリット:
- 2年間で資格が取れる
- 正看護師より学費が安い
- 全日制、半日制の学校があり、働きながら資格が取得できる
- 試験の合格率が高く、正看護師資格よりも資格取得が容易である
❌ デメリット:
- 正看護師よりも給料が低い
- 正看護師よりも業務範囲が制限される
- 管理職になれない
- 大学病院などの大きな病院では、近年准看護師を採用しない傾向にある
- 正看護師になるためには進学して追加学習が必要
看護助手のメリット・デメリット
⭕️メリット:
- 資格不要ですぐに働ける
- 看護師の仕事や医療業界の実際を学ぶ良い機会になる
- 看護師よりも業務の負担が重くない
❌ デメリット:
- 看護師よりも収入が低く、キャリアアップが難しい
- 医療行為ができないため、業務の幅が狭い
- 看護師資格取得を目指す場合、別途学習が必要
3. シングルマザーが目指すべきは正看護師!その理由とは?
経済的安定とキャリアの確保
正看護師は、准看護師や看護助手と比較して給与水準が高く、長期的に安定した収入を得られます。シングルマザーにとって、給与が少しでも高いことは非常に重要なポイントです。
2年間で資格が取得できる准看護師や、無資格で仕事に就ける看護助手の方が、早く収入を得られますが、給与の差を考慮すると圧倒的に正看護師の方が生涯賃金は高いです。
また、近年日本看護協会は准看護師制度の廃止を訴えており、今後のキャリア確保が不安定です。一念発起で今から新たな挑戦をするなら、最も給与水準や就業に有利な「正看護師」を目指しましょう。
将来のキャリアアップや選択肢が無限大
正看護師は、認定看護師や専門看護師、管理職へのキャリアパスが広がっています。一方、准看護師や看護助手は昇進の選択肢が少なく、将来的な収入アップが難しい傾向にあります。
正看護師は、就職先でのキャリアアップ以外にも、パートや夜勤専従、派遣看護師といった働き方や、保健師の採用枠で一般企業に就職したり、自身で訪問看護ステーションを立ち上げるなど起業することも可能です。フライトナースやクルーズ船乗務の看護師といった珍しい業務も。
子どもが小さいうちは地元の病院で働き、子どもが独立したらクルーズ船で世界中を旅しながら働く・・・なんて夢も。「正看護師」資格があれば、自分の条件に合った就職先や働き方が選べますよ。
社会的信用の高さ
正看護師は医療現場で重要な役割を担い、社会的信用が高い職業です。住宅ローンの審査や、子どもの進学資金の借入などでも有利になることがあります。子どもの学校の先生や近所の方々からも一定の信頼を得ることができ、ひとり親でも自信を持って堂々と生きていけます。
4. まとめ:看護師を目指すなら「正看護師」一択!
私が看護学校への入学を検討していた時、役所の福祉課の方から「看護師の現場は大変だから離職率も高い。まずは看護助手をやってみて自分にできそうだと思ったら看護師を目指したら?」と言われました。
しかし、正看護師だろうが看護助手だろうが大変だし苦労はある。どうせ苦労するなら、今から新しい生き方にチャレンジするなら、生きる上で一生の武器になりうる「正看護師」資格しかないと思い、看護助手の経験を経ることなく正看護師になりました。
もちろん、学費や学習面の心配や不安はありましたが、シングルマザーの苦労や経験、子どもの存在があれば何だって乗り越えられます。
今、私が将来への不安なく、安心して子どもと暮らせているのは「正看護師」資格を持っているから。なんとなく看護の仕事に興味を持っている方、看護の職種で迷っている方、是非「正看護師」を目指してください!応援しています!